[ 01/26 “人”育てる産学連携 芝浦工業大学 ]

東京、ＪＲ田町駅東側に広がる芝浦地区は、古くから埋め立て地を利用した工業地帯として栄えた。近年は、数々の再開発プロジェクトが進行している。その中でも「芝浦ルネサイト」は、大学、オフィス、ホテルが一体となった斬新なプロジェクトとして注目を集めている。


記事本文の続き　芝浦を発祥の地とし、２００６年に現在の豊洲キャンパスに移転するまでメーンキャンパスを構えていた芝浦工業大学が、同プロジェクトの中心だ。地上８階地下１階の新大学棟が建設され、２００９年４月に新芝浦キャンパスがオープンする。

新キャンパスには、学内組織として「芝浦産業技術・技能開発機構」が置かれる。同大学の石井博文事務局長は「そこを産学連携、社会貢献の最前線基地にしたいという意図があります」と説明する。「ただ研究をしてそれを権利化するというだけでなく、産学連携を通じた“人材育成”に力を入れます」。

人材育成を担うのは、同キャンパスに新設される「デザイン工学部」。「建築・空間、エンジニアリング、プロダクトの３デザイン領域を横断的に学ぶことにより、視野の広い人材を育成します。また工業分野における“デザイン”そのものが、人々の生活や企業のマーケティングなど、あらゆる分野を包含した概念です。企業が欲しているのも、そうした幅広い領域を横断的に思考できる人材なのだと思います」と石井事務局長。